
第8回
ICT活用で訪問診療の業務負担を半減する方法
2025.07.09 WED
訪問診療における業務負担の現状
訪問診療クリニックの現場では、診療だけでなく、事務作業の負担も非常に大きいのが現状です。
特に以下の業務は、医師や事務スタッフの負担を大きくしています。
- 診療記録の作成と管理(電子カルテへの入力、訪問スケジュールの記録)
- レセプト請求業務(加算のチェック、請求ミスの修正、返戻対応)
- 監査対応(エビデンスの整理、診療内容と請求データの整合性確認)
- 訪問スケジュール管理(医師の訪問計画、患者の情報管理)
これらの業務は、ICT(情報通信技術)を活用することで大幅に効率化することができます。
本記事では、訪問診療におけるICT活用の具体的な方法と、その効果について解説します。
ICT活用で業務負担を軽減する方法
① 電子カルテ・クラウド型診療記録の活用
紙カルテや手書きの診療記録では、記録の漏れや誤記載が発生しやすく、監査時の確認作業にも時間がかかります。
電子カルテやクラウド型の診療記録システムを活用することで、以下のメリットがあります。
- 診療記録をリアルタイムで共有できる(医師・事務スタッフ・訪問看護ステーションとの連携)
- 診療記録の誤記入を防ぎ、請求ミスを削減
- 監査時に必要なデータをすぐに検索・出力できる
また、クラウド型の電子カルテを導入すれば、外出先からでもカルテにアクセス可能になり、医師の負担を軽減できます。
② レセプト業務の自動化(RPAの活用)
訪問診療のレセプト請求では、加算の確認や算定ルールの適用ミスが発生しやすいため、レセプトチェック業務を自動化することで業務負担を軽減できます。
- 診療記録と請求データの自動突合(請求ミスを防止)
- 加算要件のチェック自動化(診療報酬改定にも対応)
- 返戻リスクの高い請求を事前に検出し、修正
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用することで、レセプト業務の負担を50%以上削減することが可能です。
③ 訪問スケジュールのデジタル管理
訪問診療では、医師のスケジュール調整が非常に複雑です。
手作業での管理では、訪問時間の重複や、患者ごとの診療間隔の調整が難しくなることがあります。
そこで、訪問スケジュール管理システムを導入することで、以下のメリットがあります。
- 診療予定を自動で最適化し、医師の負担を軽減
- 訪問予定の変更をリアルタイムでスタッフ間で共有
- 訪問先ごとのルート最適化で移動時間を短縮
スケジュール管理をデジタル化することで、訪問診療の効率を向上させ、1日に対応できる患者数を増やすことが可能になります。
④ AI・チャットボットを活用した業務効率化
最近では、AIを活用した業務効率化ツールも登場しています。
訪問診療クリニックでは、以下のようなAI技術を活用できます。
- 診療記録の音声入力・自動転記(医師の入力作業を削減)
- チャットボットによる問い合わせ対応の自動化(患者や家族からの問い合わせ対応を軽減)
- 過去の診療データをもとに、最適な診療計画を提案
AIを活用することで、事務スタッフの負担を減らしながら、診療の質を向上させることが可能です。

ICT導入で成功したクリニックの事例
事例①:レセプト業務を自動化し、月30時間の削減!
Kクリニックでは、毎月レセプト業務に40時間以上を費やしていました。
RPAを導入し、レセプトチェックと請求業務を自動化した結果、業務時間を月30時間削減することに成功しました。
- 導入前:毎月40時間のレセプト業務
- 導入後:10時間以下に短縮!
事例②:訪問スケジュール管理のデジタル化で診療効率が向上!
Lクリニックでは、訪問スケジュールの調整を手作業で行っていましたが、スケジュール管理システムを導入したことで、訪問件数を1日3件から5件に増加することができました。
- 導入前:1日3件の訪問診療
- 導入後:1日5件に増加し、収益も向上!
ICT活用で訪問診療の未来を変える!
訪問診療クリニックでは、ICTを活用することで、業務負担を大幅に軽減できます。
- 電子カルテ・クラウド型診療記録で、記録ミスを削減
- RPAを活用し、レセプト業務を自動化して請求ミスを防止
- 訪問スケジュール管理をデジタル化し、診療の効率を向上
- AI・チャットボットを導入し、業務の自動化を推進
これからの訪問診療は、ICTを活用することで、より効率的で質の高い医療を提供することが可能になります。
ICTを導入し、クリニックの業務負担を半減させましょう!
次回は「医療現場のAI活用はどこまで進んでいる? RPAとの違いとは?」について詳しく解説します!
医療事務の未来を変える!
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