
第7回
RPA導入に失敗するクリニックの特徴と成功のポイント
2025.07.09 WED
訪問診療クリニックでのRPA導入の重要性
訪問診療クリニックにとって、業務効率化は重要な経営課題です。特に、レセプト請求・監査対応・訪問スケジュール管理といった事務作業は、診療報酬や監査対応に直結するため、慎重に管理しなければなりません。
そこで、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入が注目されています。
- 診療報酬の加算漏れや請求ミスを防ぐ
- 監査時に必要なデータを自動整理する
- 訪問スケジュールの管理を最適化する
しかし、すべてのクリニックがRPA導入に成功しているわけではありません。
「導入したものの、思うような効果が出なかった…」という声も少なくありません。
本記事では、RPA導入に失敗するクリニックの特徴と、成功するためのポイントを解説します。
RPA導入に失敗するクリニックの特徴
① 現場の業務フローを整理せずに導入してしまう
RPAは既存の業務を自動化するツールですが、現場の業務フローが整理されていない状態で導入すると、かえって業務が混乱することがあります。
失敗の例
- 「とりあえずRPAを入れてみたが、どの業務に適用するべきかわからない…」
- 「導入後、結局手作業での確認が必要になってしまった…」
成功のポイント
- RPA導入前に、どの業務をどのように自動化するのか整理する
- 業務の流れを可視化し、RPAが実際に機能するポイントを特定する
② RPAを使いこなす体制が整っていない
RPAは自動化ツールですが、適切に運用するための体制が必要です。
失敗の例
- 「スタッフがRPAの操作方法を知らず、結局使われなくなった…」
- 「トラブルが発生したときに、誰も対応できない…」
成功のポイント
- 導入前にスタッフ向けの研修を実施する
- 運用マニュアルを作成し、誰でも操作できるようにする
- トラブル時の対応フローを明確にしておく
③ 期待する効果が曖昧なまま導入している
「とりあえず業務効率化のために導入しよう」という考えでは、具体的な効果を実感しにくいため、RPAの活用が進まないことが多いです。
失敗の例
- 「導入したけれど、どれくらい効果が出ているのか分からない…」
- 「期待していたほど業務削減ができなかった…」
成功のポイント
- RPA導入の目的を明確にする(例:請求業務の時間を50%削減する)
- 導入後のKPI(成果指標)を設定し、効果を数値化する
④ クリニックの業務に合わないRPAを選んでしまう
RPAにはさまざまな種類があり、汎用型のものもあれば、特定業務に特化したものもあります。
訪問診療クリニックでは、レセプト業務や監査対応に対応したRPAを選ぶことが重要です。
失敗の例
- 「一般的なRPAツールを導入したが、医療業務には適用しにくかった…」
- 「サポートが十分でなく、運用に困ってしまった…」
成功のポイント
- 訪問診療の業務に特化したRPAを選ぶ(例:モレナク)
- 導入前にデモやトライアルを実施し、業務に適しているか確認する

RPA導入で成功するためのステップ
では、RPA導入を成功させるためには、どのようなステップを踏めばよいのでしょうか?
① 自動化すべき業務を特定する
まず、自動化できる業務とできない業務を整理します。
訪問診療クリニックの場合、以下のような業務が自動化の対象となります。
- レセプト請求の加算チェック
- 監査対応のデータ整理
- 訪問スケジュールの管理
② RPA導入の目的とKPIを設定する
次に、RPA導入の目的と効果を測るための指標(KPI)を決めます。
例:
- 「レセプト業務の時間を50%削減する」
- 「返戻件数を年間0件にする」
こうした具体的な数値目標を設定することで、RPA導入の効果を明確に測ることができます。
③ クリニックに適したRPAを選定する
訪問診療クリニックでは、一般的なRPAではなく、医療業務に特化したRPAを選ぶことが重要です。
- 訪問診療の業務に対応しているか?
- サポート体制が整っているか?
- 診療報酬改定や監査対応に対応できるか?
こうしたポイントを踏まえ、訪問診療特化型RPA「モレナク」のようなツールを選ぶと、スムーズに導入が進みます。
④ スタッフのトレーニングを実施する
RPAを導入しても、スタッフが正しく使えなければ効果は半減してしまいます。
導入時には、スタッフ向けの研修を実施し、運用のルールを決めておくことが重要です。
- 基本的な操作方法を研修する
- マニュアルを作成し、トラブル時の対応を明確にする
- 定期的に運用状況をチェックし、改善を進める
まとめ:RPA導入を成功させるために
- 現場の業務フローを整理し、適用範囲を明確にする
- 導入の目的とKPIを設定し、効果を測定する
- 訪問診療に特化したRPAを選び、適切に運用する
- スタッフ向けの研修を実施し、運用体制を整える
RPAは、正しく活用すれば訪問診療クリニックの業務負担を大幅に削減できます。
しかし、間違った導入をすると、かえって業務の負担が増えてしまうこともあるため、慎重に進めることが重要です。
次回は「ICT活用で訪問診療の業務負担を半減する方法」について詳しく解説します!
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