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2025.05.23 FRI
第3回
COLUMN
第3回 レセプト業務の自動化はどこまで可能か? 請求漏れゼロを目指す方法

第3回

レセプト業務の自動化はどこまで可能か?

請求漏れゼロを目指す方法

2025.05.23 FRI

訪問診療におけるレセプト業務の現状と課題

訪問診療クリニックでは、毎月のレセプト(診療報酬請求)業務が大きな負担になっています。特に、以下のような課題が多くのクリニックで発生しています。

  • 加算漏れや算定ミスによる収益ロス
  • 請求内容のチェック作業が煩雑で時間がかかる
  • 保険制度や診療報酬改定のたびに運用ルールを見直す必要がある
  • 返戻対策に追われ、事務スタッフの負担が大きい

特に、請求漏れや誤請求が発生すると、クリニックの収益に直接影響するため、正確な処理が求められます。しかし、手作業でのチェックには限界があり、人的ミスを完全に防ぐことは難しいのが現状です。

そこで注目されているのが、レセプト業務の自動化です。本記事では、レセプト業務のどこまでが自動化可能なのか、最新の技術を活用した解決策について解説します。

レセプト業務のどこが自動化できるのか?

① 診療データの整理・入力の自動化

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用すれば、診療記録をもとに請求内容を自動整理し、レセプト作成をサポートできます。

  • 電子カルテから診療データを抽出し、請求項目を自動入力
  • 診療日ごとの訪問回数・加算項目のチェックを自動化
  • 不備がある項目を事前に検出し、修正が必要な箇所をリスト化

これにより、請求漏れや誤請求を未然に防ぎ、事務作業を大幅に削減できます。

② 加算チェック・算定ルールの自動適用

訪問診療のレセプト業務では、診療報酬のルールに基づいた適切な加算算定が必要です。しかし、診療報酬は定期的に改定されるため、人の手で正確に対応するのは負担が大きいのが現状です。

RPAを活用することで、最新の診療報酬ルールに基づいた加算チェックを自動化できます。

  • 訪問診療の算定要件を満たしているかを自動判定
  • 加算項目の適用ミスを防ぐアラート機能
  • 新しい診療報酬ルールへの対応をシステムで自動更新

これにより、クリニックの収益を最大化しつつ、監査リスクを最小限に抑えることが可能になります。

③ 返戻リスクの事前チェック・修正サポート

返戻とは、保険者が「請求内容に誤りがある」と判断した場合に発生する診療報酬の支払い拒否のことです。

  • 患者の保険証情報の有効期限チェック
  • 算定条件を満たしていない項目の警告表示
  • 過去の返戻データをもとに、返戻リスクの高い請求を事前検出

返戻が発生すると、再請求の手間や時間がかかり、クリニックのキャッシュフローにも影響します。事前にRPAでチェックすることで、返戻リスクを最小限に抑えることが可能です。

④ 監査対応のデータ整理の自動化

訪問診療クリニックは、定期的な診療報酬の監査を受けることがあります。その際に、エビデンス(証拠資料)の準備が不十分だと指摘され、追加入力や修正が必要になるケースが少なくありません。

  • 診療内容とレセプト請求の整合性を自動チェック
  • 監査で求められるエビデンス(診療記録・カルテ)を自動整理
  • 必要書類の不足を事前に検知し、修正を促す

監査対応の準備を効率化することで、事務スタッフの負担を軽減し、クリニックの運営をスムーズに進めることができます。

レセプト業務自動化の成功事例

事例①:レセプト請求の時間を50%削減!

東京都のCクリニックでは、毎月のレセプト業務に40時間以上の時間を費やしていました。RPAを導入し、診療データの整理・加算チェックを自動化した結果、業務時間が半分以下に削減されました。

  • 導入前:毎月40時間かかっていたレセプト業務
  • 導入後:20時間以下に短縮し、業務負担を軽減!

事例②:返戻件数が年間20件→ゼロに!

Dクリニックでは、請求漏れや誤請求による返戻が年間20件以上発生していました。RPAを導入し、返戻リスクの高い請求の事前チェックを自動化したところ、1年間の返戻件数がゼロになり、再請求の手間がなくなりました。

  • 導入前:年間20件以上の返戻が発生
  • 導入後:返戻ゼロを達成!

まとめ:レセプト業務の自動化で、請求漏れゼロを実現!

訪問診療のレセプト業務は、RPAを活用することで大幅に効率化できます。

  • 診療データの整理・入力を自動化し、作業時間を削減
  • 加算チェックをシステム化し、収益の最大化を実現
  • 返戻リスクの事前チェックで、請求ミスを防止
  • 監査対応のデータ整理を効率化し、事務負担を軽減

今後、訪問診療クリニックの経営を安定させるためには、「請求業務の精度向上」と「業務効率化」の両立が欠かせません。

次回は「監査対応の負担を減らすために、今からできること」について詳しく解説します!

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