
第2回
RPA導入で変わる訪問診療の現場
業務削減の実例と成功クリニックの事例
2025.05.23 FRI
訪問診療クリニックにおける業務負担の現状
訪問診療クリニックの現場では、診療業務以外にも膨大な事務作業が発生します。
- レセプト請求の確認・修正
- 訪問スケジュールの管理
- 診療記録の作成・整理
- 監査対策の書類作成
これらの作業は時間と手間がかかるだけでなく、人的ミスが発生しやすいという課題があります。特に、レセプト請求のミスは返戻の原因となり、収益に直結するリスクを生むため、正確性が求められます。
こうした課題を解決するために、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し、業務の自動化を進めるクリニックが増えています。
本記事では、RPA導入が訪問診療の現場をどのように変えるのか、具体的な導入事例を交えて解説します。
RPAとは? 医療業界での活用ポイント
① RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは?
RPAとは、繰り返し行われる業務を自動化するソフトウェアロボットのことです。 訪問診療において、RPAは以下のような業務を自動化できます。
- レセプトの加算チェック・誤請求の防止
- 訪問スケジュールの自動管理
- 監査対策のデータ整理・エビデンス作成
- 診療情報提供書などの医療文書の自動作成
RPAを活用することで、人的ミスを防ぎながら業務の効率化を図ることが可能になります。

RPA導入で成功したクリニックの事例
事例①:請求業務のミスをゼロに!
東京都内のAクリニックでは、訪問診療のレセプト請求ミスによる返戻が年間10件以上発生していました。 RPAを導入し、レセプト加算チェックを自動化した結果、返戻件数がゼロになり、請求業務にかかる時間も月40時間削減できました。
導入前の課題
- 請求業務に時間がかかり、ミスが発生
- 返戻対策に追われ、事務スタッフの負担が増大
導入後の成果
- レセプト加算の自動チェックで請求漏れゼロ
- 返戻件数が年間ゼロに
- 事務スタッフの業務時間を月40時間削減
事例②:監査対策の負担を軽減!
Bクリニックでは、監査対策としてエビデンスの整理や書類準備に多くの時間を費やしていました。 RPAを導入し、診療記録の整理・監査対策リストの自動作成を行った結果、監査準備の時間が50%削減されました。
導入前の課題
- 監査対策のエビデンス整理に時間がかかる
- 書類作成が手作業のため、確認作業が大変
導入後の成果
- 監査に必要なデータを自動整理
- 監査対策リストの自動作成
- 監査準備の時間を50%削減
RPA導入で失敗しないためのポイント
① 自動化する業務を明確にする
RPAは万能ではなく、適用できる業務とできない業務があります。 導入前に、クリニックの業務の中で「繰り返し作業」が多いものをリストアップし、どの業務をRPAで自動化するかを明確にすることが重要です。
② スタッフの理解を得る
RPAを導入しても、スタッフが使いこなせなければ意味がありません。
- 事前にスタッフ向けの研修を行う
- マニュアルを作成し、使い方を共有する
- 導入後の運用ルールを決める
こうした準備をしっかり行うことで、RPAの効果を最大限に活用できます。
RPA導入の流れ
- 業務の洗い出しと自動化の優先順位を決める
- 導入計画を立て、クリニックの課題に合うRPAを選定
- 試験運用を行い、問題点を洗い出す
- スタッフ向けの研修を実施し、本格運用を開始
- 定期的に運用を見直し、効果を最大化する
RPA導入は、正しく活用すれば大きな業務効率化が期待できます。
まとめ:RPA導入で訪問診療の未来を変える
- レセプト請求・監査対策・スケジュール管理の自動化が可能!
- 導入成功クリニックでは業務時間を20時間以上削減
- 失敗しないためには「導入計画」と「スタッフ教育」が重要
RPAを活用すれば、訪問診療の業務負担を大幅に削減し、より多くの患者に対応することが可能になります!
次回は「レセプト業務の自動化はどこまで可能か?」について詳しく解説します!
医療事務の未来を変える!
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